PERSON

現場の声から真の価値を見出し、
“生きた事業戦略”を

MASASHI
MAEDA

前田 真志

サービス企画

新規事業開発

工学部 工学研究科 環境・生命工学 修了

[拠点:浜松本社]

前職で先行開発や拠点の立ち上げを経験してきた私は、「ものづくりの本流に関わり、事業化のプロセス全体を経験したい」と考え、スズキへのキャリアチェンジを決意しました。現在は、多目的電動台車「MITRA(ミトラ)(※)」事業における事業戦略の策定と実行領域を担当しています。

私のキャリアの原点は、大学院時代にさかのぼります。自身の研究成果とともに展示した装置が実際に購入され、研究が社会価値につながる瞬間を目の当たりにしたのです。当時大きな衝撃を受け、「研究する側から、お客様へ価値を届ける側の人間になりたい」と事業開発の道を志すようになりました。

大切にしているのは、自ら現場に立ち、お客様のリアルな課題と自社の事業戦略をつなぐこと。現場と技術を知る者にしかできない詰め方があると思っています。ファクトを積み上げ「生きた事業戦略」を作り上げていく、そんな私の仕事についてご紹介します。

※旧:電動モビリティベースユニット

PROFILE
  • 2025

    1月 スズキ入社。MITRA事業における事業戦略の策定および新規顧客開拓を担当する。既存顧客からの要望にも対応し、新コンセプトの製品化を担う。

  • 事業化に向け、現場の本音から生きた戦略を描く

    スズキに入社以来、私が担っている役割は、MITRA事業の戦略策定およびソリューションの提案・実装です。MITRAとは、スズキの電動車いす(セニアカー)の足回り技術を活かした、多目的な電動台車のこと。この上に、お客様が自社のニーズに合わせた機構を組み付けることで、様々な用途のロボットとして活用できます。

    現在MITRAは、事業化に向けユースケースや活用事例を創出している段階。試作機をお客様にテストいただきながら、共にソリューションを作り込んでいます。その中で私は、マーケティング・営業の戦略策定から企画、実装まで、事業化を見据えた一連のプロセスを担当。スペック外の要望があった際も、テストを重ね、製品化を検証しています。

    入社後はまず、詳細な営業戦略を練るところから始まりました。業界の市場規模や社内の実績にもとづき数字を組み立てていますが、その時から変わらず大切にしているのは、自分自身が現場に立つことです。

    たとえば、「高度なロボットよりも、手軽に扱えるスペックのものがいい」といった本音。現場で荷物を運ぶ時の「この作業を繰り返すのがしんどくて……」といった“嫌”の具合。そのようなリアルな声こそが、事業戦略を精緻化していく源になります。

    やはり現場課題の解像度が低くては、現場に貢献するソリューションは実現できず、お客様の経営にも寄与しません。現場の声と社内のリソース、技術的な知見を組み合わせ、仮説を「生きた事業戦略」に変えていくことが、私の仕事だと考えています。

  • 技術が“売れた瞬間”に芽生えた、事業開発への意欲

    私の原体験をたどると、大学院時代にあります。LEDが自然光を表現するために重要となる赤色蛍光体の研究をしていたところ、あるとき研究成果を出展する機会がありました。自分が研究で使用していた装置を、なんと商談の場で1台買っていただけたのです。その瞬間、技術が価値として認められたインパクトを一身に受けました。「売れることって楽しい!」――技術を製品に実装し、価値を届ける側の人間になりたいと思うようになりました。

    新卒で就職したのは、高度な技術開発を武器に、お客様と共にイノベーションを創出するベンチャー企業。約5年間、モビリティやエネルギーなどの業界における事業企画を担当していました。要素技術の検証から事業戦略の構築、支社の立ち上げまで徹底的に鍛えられ、事業企画に必要なことは一通り経験できたと思います。「次は量産や品質管理のプロセスも経験してみたい」と感じるようになった頃、ちょうどMITRAの事業化を進めているスズキから、事業開発のメンバーに、と声がかかりました。

    スズキの強みは、圧倒的な品質と価格競争力です。電動車いすで長年培われた技術があるからこそ、信頼できる足回りを安定供給できます。このビジネス基盤の上で、スズキの技術を社会に必要とされる事業にしていくことは、現職ならではの醍醐味。まさに私が求めていた環境で「ここなら事業化の全体に関わることができる」と感じ、キャリアチェンジを決断しました。

  • お客様の対面に立ち、可能性を探索し続ける

    現時点では、チームが培ってきた実績をもとに注力すべき業界を決定し、その業界に対する新規顧客開拓やパートナー企業とのソリューション開発を進めている段階です。私はこうしたマーケティング活動を、いずれより多くの「自動化」「省力化」を必要としている現場に広げていきたいと思っています。なぜなら、MITRAはロボットの足回りとして未知の可能性を秘めており、将来は業界を問わず様々な用途に対応できるプラットフォームになると思っているからです。

    まずは目の前のお客様の課題を解決しうるソリューションをスピーディーに提供し、事業化にむけて着実に前進していきますが、これからもあらゆる現場に足を運び、様々な業界での可能性を探索しつづけたいですね。

    そのように自分自身の活動が広がる中、私1人では何もできないことをいつも実感しています。やはり事業化には、共感し、一緒に行動してくれるチームが必要です。そんな時、スズキが強いと思うのは、相談や提案に対して協力を得られるカルチャーです。そのお陰で、私もゴールを見失うことなく施策に集中できていますし、やりたいことと情熱を持ちあわせた人を後押ししてくれる環境だと思っています。これからも全国を飛び回りながら、1つひとつのソリューションを積み上げ、事業を形にしていきます。

  • 自然と街の心地よさが、挑戦への活力に

    浜松には個人経営のオシャレなカフェが多く、仕事でフル回転させた頭を休めるためによくお邪魔しています。仕事柄、いつもノートを持ち歩いているのですが、頭に思い浮かんだことをノートに書き起こすと思考が整理されます。たまに、渥美半島の伊良湖岬まで遠出することも。波音を聞きながら、満天の星空を眺めるのが最高です。

     

    ※部署名、内容はインタビュー当時のものです。