INTERVIEW

“感謝”という武器を携えて
“潤滑油”の役目を果たす

KENTO
MOCHIZUKI

望月 賢人

コネクテッド開発

ITエンジニア プロジェクトマネージャー

工学研究科 電気電子工学専攻 修了

[拠点:浜松本社]

電気電子工学の技術に魅了された大学時代。そして、地元のメーカーから世界中を盛り上げたいという目標からスズキへ入社し、クルマの中枢部分といえる装置部品の開発に携わってきました。スズキではキャリアの早い段階で、リーダーシップを求められる場面を経験します。私も、インド現地法人におけるコネクテッドシステムの開発や、国内自動車メーカーとの共同開発プロジェクトなどを経て、チームの潤滑油としての自分の役割を確立しました。

立場や意見の異なる部門同士をつなぎ、仲間を増やす秘訣は“感謝”の力です。関わる1人ひとりが主役と考え、「ありがとう」で協力しあえるチームを作れたらと思っています。また、コネクテッドシステムの開発に携わった経験は、事業全体を見通したシステム開発へと私の視座を高めてくれました。システム側からお客様の求めるものを形づくる、そんな真のものづくりを牽引できるリーダーになることが、今後の目標です。

PROFILE
  • 2010

    4月 スズキ入社。四輪電装設計部に配属。

  • 2016

    4月 コネクテッドシステムの開発部門に異動、コネクテッドシステムの企画構想に携わる。インド版コネクテッドシステムの開発を担当。

  • 2021

    7月 自動車メーカー5社によるコネクテッドシステムの共通仕様開発プロジェクトに参画。OEMチームリーダーを務める。

  • 2023

    1月 スズキへ帰任、OEM共通仕様にもとづく車載通信機の開発を推進。

  • 2024

    1月 コネクテッドセンターへ異動。

  • 企画と開発をつなぐ潤滑油という役割

    スズキは2021年12月に「スズキコネクト」をリリースし、その後も絶え間なくサービスを進化させつづけてきました。その中で、サービスを企画するチームとシステムを開発するチームの間に立ち、開発側のリソースや進捗を管理するのが私の役割。要件定義や開発管理のほか先行開発などの諸業務を取りまとめています。

    私がこの仕事でもっともやりがいを感じるのは、 開発とサーバー開発という異なる分野の“潤滑油”として、プロジェクトの遂行に貢献できている時です。幸いなことに両分野の開発を経験してきたので、微妙なさじ加減で双方の意見やリソースを調整し、お互いに協力しやすい環境を整えることに尽力しています。

    双方の技術理解はもちろん、リーダーのあり方が問われるのが、この仕事です。私の場合は「感謝」を大切にしてきた結果、多くの仲間に恵まれ今の役割にたどり着くことができました。

  • 感謝の力で開花された自らのリーダーシップ

    浜松市で生まれ育った私にとって、スズキは目標の就職先でした。毎日の通学で本社前の道を自転車で駆け抜けているうちに、「地元から世界中を盛り上げていくならスズキしかない!」と、いつしか思うように。大学では、様々なものづくりに欠かせない電気電子工学の分野を専攻しました。

    電気電子工学の魅力は、ハードという“見た目”以上の仕事を実現してくれることだと思っています。例えば、クルマ。見た目は一見すると“鉄の塊”ですが、内部にソフトウェアや電装を組み込むことで、エンジンがかかり、ワイパーやライトなどが動作します。念願叶ってスズキに入社でき、車載ECUと呼ばれる、車両のあらゆる機能やシステムをコントロールしている電子制御ユニットの開発を担当できることになりました。

    クルマの中枢部分といわれる車載ECUの開発は、やりがいにあふれていました。一方、断片的にではありますが、2016年の立ち上げ期から徐々にコネクテッド事業にも携わるようになっていきました。

    例えば、先駆けてインドでスズキコネクトが導入されることに合わせ、約1年半インドのコネクテッドシステムの開発に携わりました。1年のうちの半分はインドで過ごし、インド現地法人の開発メンバーとともにプロジェクトを進める日々でした。また2021年春、自動車メーカー5社でコネクテッドシステムの共通仕様を開発するプロジェクトが立ち上がった際には、チームリーダーを任せてもらいました。

    技術的な背景や価値観の異なる多様なメンバーの意見を、どうしたらまとめられるのか。プロセスやゴールの確約が難しい中、それでも一歩前に進まなければいけないのが新規事業。だとしたら、まず必要なのは、仲間づくりだと考えました。当初から私が徹底してきたのは、チームへの「感謝」です。

    1に感謝、2に感謝、いつも感謝。すると、依頼や相談に乗ってくれる仲間が増えていきました。自分なりのリーダーシップでプロジェクトを推進してこられた背景には、コネクテッド事業でリーダーのあり方に触れてきたこともあります。部門長をはじめ、リーダーの皆さんはビジョンを明確に持っていて、決断と行動が速かった。そして、責任もって私たちメンバーに仕事を任せてくれました。

    このような環境の下、コネクテッドシステムという技術の開発を通じて、多彩なメンバーや技術が調和する重要性を学んできたんですね。事業そのものに関与できる存在に成長したいという目標も抱くようになりました。

  • 関係者の連携を円滑にし、1人ひとりの可能性を開くリーダーでありたい

    お客様のニーズを形にすることがものづくりの本質だとしたら、企画からシステム設計に関与していくことで「真のものづくり」を経験できるのではないか。企画から運営まで事業全体を束ねている部門に行きたいと、コネクテッドセンターに本配属を希望し、今に至ります。

    そんな私が目指しているのは、関わる全員の潤滑油として、スズキコネクトの次なるサービスの実現に貢献していくことです。コネクテッドシステムは車載部品やサーバー、アプリ、ネットワークなど、様々な機能がつながりあって初めて実現するものであり、その開発には協力会社を含めた多くの人が関わっています。主役は関わる皆さんです。スズキコネクトの拡張に伴い、今後より多くの方と関わることになるでしょう。その時も、昔の自分がそうしてもらったように、1人ひとりが可能性をフルに発揮できる環境づくりに努めていきたい。感謝でつながる仲間づくりは、これからも続きます。

  • 自律的な働き方が推奨される環境

    コネクテッドセンターの好きなところは、枠組みにとらわれず目的に向かって進むチームの雰囲気です。ゼロから事業を立ち上げてきたメンバーなので、各自が目標にコミットし、自律的に働く風土が根付いています。そのように生産的な環境で、イノベーティブな事業運営に携われていることに喜びを感じます。

     

    ※部署名、内容はインタビュー当時のものです。