INTERVIEW

自らの“好き”を原動力に切り拓く、
システム開発という名の“ものづくり”

KAI
MITSUYASU

光安 海

コネクテッド開発

ITエンジニア

基礎工学部 情報科学科 卒業

[拠点:浜松本社]

お客様にとって使いやすく、便利なシステムの在り方とはどのようなものか。社内からの要求をていねいに読み解き、要件に落とし込むのが私の仕事です。「スズキコネクト(WEBサイトはこちら)」の開発チームに加わって以来、「どんな風に操作できたら便利だろうか」と、ユーザーのことを常に意識してきました。また、円滑な開発につなげるため、自ら責任をもって要件を詰めることはもちろん、チーム内外の連携を助ける仕組みづくりも進めています。

私は、システム開発も誰かに価値を届ける“ものづくり”だと思います。初めてパソコンに触れた時に魅了されたIT技術。そんな自分の“好きなこと”を活かしたものづくりで、誰かの役に立てることが原動力です。自動車産業のものづくり精神に触れながら、自身の探求心や技術も深まっていく日々。今後は開発プロセス全体を経験し、他工程への理解を深めることで、より良いシステム開発の実現に貢献したいと考えています。

PROFILE
  • 2019

    4月 スズキ入社。同年7月、コネクテッドシステムの開発部門へ配属。

  • 2022

    10月 コネクテッドセンターへ異動。 コネクテッドシステムの評価・テストを担当。2023年頃より要件定義・基本設計を並行して行う。

  • 2024

    4月 スズキコネクトの新機能開発担当として上流工程を管理する。

  • 開発プロセスや体制づくりも自ら切り拓く

    私が所属する開発チームは、サービス企画チームがまとめたお客様の声や市場のニーズを受け取り、どのようにシステムで実現するかを考えています。その中で私は、新機能開発の担当として、新機能の追加やサービス改善に向けたシステム側の要件定義や基本設計を取りまとめています。

    この仕事で大切にしているのは、自分が納得できるレベルまで要件を詰めること。要件定義の時点で重大な抜け漏れがあると、後工程では取り返しのつかないこともあるためです。要求仕様書には、文章では表しきれないサービス企画チームの思いや考えが込められています。そうした要求をできる限りキャッチし、機能に反映したい。要求分析の段階で齟齬がないように、目的や背景に遡ってシステムの在り方を確認するようにしています。

    この視点が養われた背景には、入社から約4年間携わったシステム評価の経験があります。後工程で要件の抜け漏れが発覚すると、手戻りが発生してしまいます。その結果、 リリースに遅れが生じたり、機能の一部を削ることになり、お客様へサービスを十分に提供できなくなったりすることを学びました。

    とはいえ、人間が設計する以上、ミスをゼロにすることはできません。そのため私は、チーム内外と密にコミュニケーションを取り合い、開発に困難が生じた時にフォローしあえる体制が鍵だと考えます。たとえば、チーム間のコミュニケーションパスを整備することもそうですし、定期的に振り返りの機会を設けるなど。そうした取り組みを実施することで、チームの関係性を強化し、スムーズに開発を進められる環境を築いてきました。現在では、不明点や困りごとがあればすぐに共有できる体制が整い、効率的に開発が進められています。

  • ITの進化とともに自動車産業が発展する期待から入社

    就職活動では3つの軸にもとづいて、就職先を検討しました。まず1つ目は、成長産業という軸です。AIやIT技術が進化して産業の在り方が大きく変わっても、人やものを運ぶという基本的な需要が絶えないかぎり、自動車産業はますます発展していくと考えています。

    2つ目は、大学で学んだIT技術を活かせる領域であることです。小学生で初めてパソコンに触れた時から、インターネットやプログラミングの世界に魅了されてきました。大学で習得したネットワーク構築やアルゴリズム設計などのスキルを応用できる先として、コネクテッドカーという最先端の領域は魅力的に映りました。

    そして3つ目は、ものづくりへの憧れです。小さい頃からプラモデルを組み立てたり、自分でパソコンを作ったりすることが好きでした。好きなパーツを組み立て、完成したものが動く瞬間のよろこびは格別です。自動車という大きなものづくりに携われる期待がありました。

    この3つの軸からスズキに入社を決め、最初の配属先はコネクテッドセンターに。当時は、日本向けのスズキコネクトがリリースを控えていて、結合テストやシステムテストを担当しました。コネクテッドシステムは極めて大規模で、複数のサーバーや車両・スマートフォンと通信する複雑な仕様には圧倒されましたね。

    ですが、評価業務を通じてコネクテッドシステムの全体像を把握できたのは良い経験でした。この時の知識がベースとなり、要件定義という上流工程に進むきっかけとなったからです。日本向けのスズキコネクトをリリースした後はインドや欧州向けのシステム評価業務を経て、現在の役割に移行。自分のスキルや情熱を活かして、ものづくりに貢献する。大きなやりがいを感じる日々です。

  • 開発プロセスを一気通貫で対応できるリーダーへ

    私にとってシステム開発とは、誰かに価値を提供するための“ものづくり”です。要件定義の際は「この機能があることで、お客様はどう感じるだろうか」と、ユーザーのことを常に考えますし、前後の工程にも自然と意識が向くようになりました。社是に「お客様の立場になって価値ある製品を作ろう」とあるように、スズキのものづくりから学んだことはたくさんありますね。

    そんな私の目標は、開発プロセスのすべてのフェーズを経験することで、他工程をより深く理解できるようになることです。将来的には、開発や実装の仕事も経験し、他工程にとってもっと進めやすく、もっと分かりやすい仕組みづくりに貢献したいと考えています。幸いなことに、スズキには社員の意見を尊重してくれる文化があります。ITの技術職として成長のフィールドを求めてきた私のキャリアパス。上司も前向きに検討してくれる今の環境が励みになっています。

  • “好きなこと”を仕事に活かせる環境

    スズキに入社して以来、ものづくりへの探求心はますます高まるばかり。休日はパソコンの自作を楽しんだり、競技プログラミングのコンテストに参加したりしています。最近は、卓上の3Dプリンターを購入しグッズ製作に没頭中。趣味で養った発想力は仕事に活き、自分の好きなことと仕事が調和する働き方を叶えてくれています。

     

    ※部署名、内容はインタビュー当時のものです。